カイロスロケットとは?スペースワンの小型ロケットと打ち上げの歩み

カイロスロケットとは?スペースワンの小型ロケットと打ち上げの歩み

カイロスロケットは、スペースワン株式会社が開発する小型衛星用の民間ロケットです。
固体燃料で動く3つの段の上に、液体推進系の小さなキックステージを載せた構成で、和歌山県串本町にある自社専用の射場「スペースポート紀伊」から打ち上げます。

これまでに2024年3月、2024年12月、2026年3月の3回打ち上げましたが、いずれも衛星を軌道に届ける前に飛行を中断しています。
3回の中断は、それぞれ別の箇所の問題が原因でした。

※記事の要点は、以下のスライドでもサッと確認できます。

目次

カイロスロケットとは?小型衛星を運ぶ民間の固体燃料ロケット

{pd:小型衛星}を運ぶ民間ロケット

カイロスは、重さ百数十kgまでの小型衛星を宇宙へ運ぶことを目的にしたロケットです。
国の機関ではなく、民間企業のスペースワンが開発から打ち上げまでを担っています。

全長約18mの機体は固体燃料3段と小さな液体ステージでできている

機体の構成は「固体燃料3段式+液体推進系キックステージ(PBS)」です(出典:スペースワン「VEHICLE」。以下、諸元は同ページの表記によります)。
下から順に、固体燃料の1段目・2段目・3段目が燃え尽きては切り離され、最後に液体燃料で動く小さな段が衛星を目的の軌道へ送り届けます。
このように、ロケットの最上部で衛星の最終的な位置を合わせる小型の推進段を「キックステージ」と呼びます。

固体燃料3段と液体推進系キックステージ、フェアリング内の衛星からなるカイロスロケットの構成図
カイロスの機体構成。下から固体燃料の1段目・2段目・3段目、その上に液体推進系のキックステージ(PBS)が載り、先端のフェアリングが衛星を包んで守ります。(図解はイメージです)

主な諸元は次のとおりです。

項目値
構成固体燃料3段式+液体推進系キックステージ(PBS)
全長約18m
代表径(機体の太さ)1.35m
フェアリング径1.5m
全備重量(燃料を含めた打ち上げ時の重さ)約23トン
打ち上げ能力太陽同期軌道(高度500km・軌道傾斜角97度)へ150kg

フェアリングは、ロケットの先端で衛星を包んで守るカバーのことです。
大気圏を抜けると左右に割れて外れ、中の衛星が姿を現します。

打ち上げ能力の欄にある太陽同期軌道は、北極と南極の上空近くを通る軌道の一種です。
この軌道の衛星は、地上のある場所の上空を、毎回ほぼ同じ地方時刻に通過します。
影の向きや明るさの条件がそろった画像を撮りやすいため、地球を観測する衛星がよく使います。

地球の両極近くを通る太陽同期軌道と赤道、軌道傾斜角97度を示した図
太陽同期軌道のイメージ。北極と南極の上空近くを通る軌道で、衛星は地上のある場所の上空を毎回ほぼ同じ地方時刻に通過します。軌道傾斜角97度は、衛星の通り道が赤道に対してどれだけ傾いているかを示す値です。(図解はイメージです)

軌道傾斜角97度は、衛星の通り道が赤道に対してどれだけ傾いているかを示す値です。

150kgという能力は、大型の気象衛星や通信衛星を運ぶ規模ではありません。
1辺10cmほどの立方体を組み合わせた「キューブサット」と呼ばれる超小型衛星や、数十kg級の小型衛星をまとめて運ぶ規模のロケットです。

開発と打ち上げを担うのは2018年設立のスペースワン

スペースワン株式会社は2018年7月に設立されました(出典:スペースワン「ABOUT」)。
事業内容は「小型衛星用の宇宙輸送システムの開発、これを用いた宇宙輸送サービスの事業化」などです。
本社は東京都港区にあり、射場のスペースポート紀伊は和歌山県東牟婁郡串本町田原にあります。

出資企業には、業種の異なる会社が並んでいます。
公式サイトの出資企業一覧から、主な顔ぶれを業種ごとに分けると次のようになります。

  • 電子機器・航空宇宙:キヤノン電子、IHIエアロスペース
  • 建設・製造:清水建設、太陽工業、アズマハウス
  • 金融:日本政策投資銀行、紀陽銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行、ニッセイ・キャピタル
  • 地域・インフラ・流通:関西電力、JR西日本イノベーションズ、オークワ

このほかにも出資企業があり、一覧には合計16社が載っています。
ロケットの推進系を手がける企業と、建設会社、銀行、地元和歌山の企業が同じ一覧に並んでいる点に、この事業の成り立ちが表れています。

スペースワンを中心に、電子・宇宙、建設・製造、金融、地域・流通の4業種の出資企業がつながる図
スペースワンの出資企業を業種ごとに整理したイメージ(分類は編集部によるもので公式の分類ではありません)。電子機器・航空宇宙、建設・製造、金融、地域・インフラ・流通と、業種の異なる企業が出資しています。(図解はイメージです)

宇宙業界に関心がある方にとっては、ロケット事業がロケット専業の会社だけで完結していないことを示す実例のひとつです。
機体を作る技術に加えて、射場の建設や資金の調達、地域との関係づくりも、打ち上げを続けるための仕事に含まれます。

カイロスという名前は時間の神とチャンスに由来する

機体名は2021年6月18日に発表されました(出典:スペースワン「小型ロケットの機体名称について」)。
スペースワンは、「時間を味方につけて市場を制する」という意思を示すため、ギリシア神話に登場する時間神カイロスの名を借りたと説明しています。
同じ発表では、ギリシア語のカイロスが「好機」の意味を含むことや、名前に「紀伊」という地域とのつながりも込めたことにも触れています。

契約から打ち上げまでの時間を短くするという狙いは、名前だけでなく、機体の設計や射場の持ち方にも表れています。

ほしまる

名前に「時間」を込めたロケットなら、実際にどうやって打ち上げまでの時間を縮めるつもりなんだろう?

なぜ固体燃料なのか?カイロスが狙う即応性と専用射場

{pd:即応性}を支える3つの仕組み

スペースワンは、「固体燃料ロケットが実現する即応性と低コスト」を掲げています(出典:スペースワン公式サイトトップページ)。
即応性とは、衛星を打ち上げたいという依頼に、短い準備期間で応えられることを指します。
同社はさらに、「いつでも、どの軌道でも」専用のロケットと射場で打ち上げるという目標を示しています。
これらはスペースワンが掲げる目標であり、他社のロケットと比べてどれだけ速いか、安いかを示したものではありません。

固体燃料3段で射場での準備を短くする

ロケットの燃料には、大きく分けて固体燃料と液体燃料があります。
液体燃料ロケットは、液体の燃料や酸化剤(燃料を燃やすための酸素のもと)を、打ち上げ直前にタンクへ注ぎ込むのが一般的です。
固体燃料ロケットは、燃料と酸化剤を混ぜて固めた推進薬を、あらかじめ機体の中に詰めておきます。
点火すると推進薬が燃え続け、そのガスを噴き出して進みます。

打ち上げ直前にタンクへ注入する液体燃料ロケットと、推進薬を詰めておく固体燃料ロケットの比較図
液体燃料ロケットは燃料と酸化剤を打ち上げ直前にタンクへ注ぎ込むのが一般的なのに対し、固体燃料ロケットは燃料と酸化剤を混ぜて固めた推進薬をあらかじめ機体の中に詰めておきます。(図解はイメージです)

スペースワンは、燃料を充填した状態で保管できる固体燃料ロケットは、短期間の射場作業で打ち上げられると説明しています。
同社は目標として「射場作業7日間で打上げ」を掲げています。
射場に機体を運び込んでから打ち上げるまでの作業を短くできれば、衛星を持つ顧客の都合に合わせて打ち上げ日を組みやすくなる、というのが同社の考え方です。

液体推進系のキックステージが衛星を狙った軌道へ届ける

固体燃料には、一度点火すると燃え尽きるまで止めにくいという性質があります。
そのため、固体燃料の段だけでは、衛星を置く高度や向きを細かく調整しにくい面があります。

カイロスでは、3段目のさらに上に液体推進系のキックステージ(PBS)を載せています。
固体燃料の3つの段で宇宙まで一気に上がり、最後の微調整をPBSが受け持つ、という役割分担です。
PBSの推力や燃料の種類といった詳しい仕様は、スペースワンの公式サイトでは公開されていません。

固体燃料の各段が順に分離し、最後にPBSが衛星を軌道へ微調整して届ける飛行の流れ
固体燃料の3つの段で宇宙まで一気に上がり、燃え尽きた段は順に切り離されます。最後の細かい位置合わせは液体推進系のキックステージ(PBS)が受け持つ、という役割分担のイメージです。(図解はイメージです)
ほしまる

3つの固体の段で宇宙まで上がって、最後の細かい位置合わせを液体のPBSが受け持つ、という分担なんだね。

本州最南端の串本町にある専用射場スペースポート紀伊

打ち上げに使うのは、スペースワンが本州最南端の和歌山県串本町に建設した専用射場「スペースポート紀伊」です(出典:スペースワン公式サイトトップページ)。
同社は、南方と東方に開けた、ロケットの打ち上げに適した立地だと説明しています。
ロケットが飛んでいく方向の先に陸地や人の住む場所が少ないことは、打ち上げの安全を考えるうえで大切な条件です。
南へ向けて打ち上げると太陽同期軌道のような極に近い軌道に、東へ向けて打ち上げると赤道に近い軌道に入りやすくなります。

本州最南端の射場から南向きと東向きに海へ開けた打ち上げ方向を示す模式図
スペースポート紀伊は南方と東方が海に開けた立地です。一般に、南へ向けて打ち上げると極に近い軌道に、東へ向けて打ち上げると赤道に近い軌道に入りやすくなります(位置関係を単純化した模式図)。(図解はイメージです)

自社専用の射場を持っていれば、国の射場の利用予定と調整せずに打ち上げの計画を組めます。
スペースワンは、この立地で様々な衛星の打ち上げニーズに柔軟に応えるサービスを提供するとしています。

これまで3回の打ち上げはどうなったのか?

3回の打ち上げと{pd:公表された原因}

カイロスはこれまでに3回打ち上げられ、3回とも衛星を軌道に投入できていません。
3回とも、機体に搭載した「自律飛行安全システム」が飛行を中断しています。

自律飛行安全システムは、ロケットが予定の範囲から外れて飛んだと判断すると、地上からの指令を待たずに自ら飛行を止める仕組みです。
飛行の中断では機体を破壊し、コースを外れたロケットが人の住む地域へ落ちることを防ぎます。
カイロスでは、飛行中断を判断する仕組みを機体側に持たせています。

予定の飛行範囲から外れた軌道で、機体自らが飛行を中断する仕組みの図
自律飛行安全システムのイメージ。ロケットが予定の範囲から外れて飛んだと判断すると、地上からの指令を待たずに機体側で飛行を中断し、コースを外れたロケットが人の住む地域へ落ちることを防ぎます。(図解はイメージです)

3回の中断は、それぞれ原因の箇所が違いました。

初号機は発射直後に飛行を中断した

初号機は2024年3月13日の日本時間11時1分に打ち上げられました(出典:sorae「スペースワン、カイロス初号機の飛行中断の原因を公表」)。
発射から約5秒後に自律飛行安全システムが作動し、飛行が中断されました。

スペースワンによると、原因はカイロスに使う推進薬の燃焼速度を予測するプロセスにありました。
予測では、実際の性能よりも高めの推力が出ると見込んでいました。
そのため、1段目の実際の推力と予測値との間に数パーセント台の差が生じました。
システムはこの差を見て、飛行が正常な範囲を外れたと判断しました。

同社は対策として、燃焼速度の予測プロセスを改善しました。
あわせて、初号機では厳しめに設定されていた「飛行が正常とみなす範囲」の設定を見直しています。
ロケット自体が大きく壊れたのではなく、予測と判定の基準の側に問題があった、という報告です。

2号機は1段目のノズルのセンサー異常で姿勢を崩した

2号機は2024年12月18日の日本時間11時0分に打ち上げられました(出典:sorae「スペースワン、カイロス2号機の飛行中断について原因究明結果を報告」)。
初号機より長く飛び、2段目の点火から45秒後、発射から約3分7秒後に飛行が中断されました。

原因は、次の順に起きたと報告されています。

  1. 発射から1分26.2秒後、1段目のノズルの向きを測る部品「リファレンスロッド」の片方で、伸び縮みの値が急に変わった
  2. ノズルの舵角(噴射口を傾ける角度)を検知するセンサーが誤った信号を出し、システムが実際と異なる姿勢を認識した
  3. その情報をもとに制御した結果、ノズルが意図しない角度に傾き、機体が回転するスピン状態に陥った
  4. 2段目でも姿勢を立て直せず、飛行中断に至った

ノズルは、燃焼ガスを噴き出すロケットの噴射口です。
ノズルの向きを少し傾けることで、ロケットは進む方向を変えています。
そのノズルの向きを知らせるセンサーの値が狂ったため、制御がかえって機体を回してしまった、という流れです。

1段目ノズルの舵角センサーの誤信号でノズルが傾き、機体が回転する流れを示す図
2号機で起きたことのイメージ。ノズルの舵角を検知するセンサーが誤った信号を出し、システムが実際と異なる姿勢を認識しました。その情報で制御した結果、ノズルが意図しない角度に傾き、機体がスピン状態に陥りました。(図解はイメージです)

スペースワンは3号機に向けて、次の対策を実施すると発表しました。

  • 1段目の姿勢制御に関わるセンサー設計の見直し
  • ハーネス(配線の束)の末端処理と固定位置の追加・変更
  • 2段目・3段目への同様の対策
  • 開発・製造データと、組み立て・点検工程の総点検

3号機は静電気による通信の異常で安全システムが作動した

3号機は2026年3月5日11時10分00秒に、スペースポート紀伊から打ち上げられました(出典:スペースワン「カイロスロケット3号機の打上げ結果について」)。
スペースワンは、「ミッション4のステップ2」の段階で飛行中断措置を行ったと発表しています。
soraeの報道では、中断は発射から68.8秒後、1段目の飛行中で高度約29kmの地点でした(出典:sorae「スペースワンが『カイロス』3号機を打ち上げ 飛行中断措置を行い衛星軌道投入できず」)。

3号機には、次の5基の衛星が載っていました。

  • テラスペースの小型衛星「TATARA-1R」(約70kg)
  • Space Cubicsの3Uキューブサット「SC-Sat1a」
  • 広尾学園中学校・高等学校の3Uキューブサット「HErO」
  • アークエッジ・スペースの3Uキューブサット「AETS-1」
  • 台湾の国家宇宙センター(TASA)の3Uキューブサット「NutSat-3」

3Uは、1辺10cmの立方体を3つ縦につないだ大きさのキューブサットを指します。
5基とも軌道には届きませんでした。

2026年8月30日の記者説明会で、スペースワンは原因を報告しました(出典:sorae「スペースワンが『カイロス』3号機の飛行中断について原因究明結果を報告」)。
原因は、自律飛行安全システムの内部で起きた通信の異常です。
機体にたまった静電気による電気的なノイズが通信線に入り込み、飛行安全を管理する機器の通信ソフトウェアがリセットされました。
リセットのあいだ信号が一時的に途切れたため、システムは飛行中断の機能を失うおそれがあると判断し、保護のための設定どおりに飛行を中断しました。

初号機は推進薬の性能予測、2号機は1段目ノズルのセンサーが原因でした。
3号機は、ロケットを飛ばす推進系や姿勢制御ではなく、飛行を見張る安全システム側の通信で起きた異常でした。

カイロスの初号機・2号機・3号機の飛行中断原因が機体の別々の箇所にあったことを示す図
3回の飛行中断の原因は毎回別の箇所でした。初号機は1段目の推進薬の燃焼速度の予測、2号機は1段目ノズルの舵角センサー、3号機は推進系や姿勢制御ではなく、飛行を見張る安全システム側の通信で起きた異常です。(図解はイメージです)
ほしまる

3号機は、ロケットを飛ばす部分ではなく、飛行を見張る側の通信が途切れたことで止まったんだ。

3回の結果を並べると、次のようになります。

号機打ち上げ日飛行中断のタイミング公表された原因
初号機2024年3月13日発射約5秒後推進薬の燃焼速度の予測が実際より高く、推力の差を異常と判定
2号機2024年12月18日発射約3分7秒後1段目ノズルの舵角センサーの誤信号で機体がスピン
3号機2026年3月5日発射68.8秒後静電気のノイズで安全システムの通信ソフトウェアがリセット

次の打ち上げに向けて何が動いているのか?

4号機に向けた{pd:主な動き}

3号機の原因報告を受けて、スペースワンは4号機の準備を進めています。
2026年8月30日の報告の時点で、4号機の打ち上げ日は発表されておらず、同社は「早期の打ち上げを目指す」としています(出典:sorae「スペースワンが『カイロス』3号機の飛行中断について原因究明結果を報告」)。

次号機に関わる動きは、主に次の3つです。

  • 3号機の原因への対策として、静電気の除去、機器のノイズへの強さの向上、リセット機能の修正を重ねて行う方針です。対策は安全システム以外の電気系にも広げるとしています。まだ飛行で確かめていない開発項目も、打ち上げ前に確認・検証するとしています。
  • 国の宇宙戦略基金の事業に採択され、補助事業「高頻度打上げに資するロケット製造プロセスの刷新」で補助金の交付が決まりました。課題名は「ロボティクス技術を活用した固体燃料モータの製造プロセスの刷新」で、交付決定額は26億5,740万円です(出典:スペースワン「宇宙戦略基金採択事業における補助金交付決定」)。
  • 2026年8月26日、Sarmonyと衛星打ち上げに関する覚書を結び、2028年にカイロスロケットでの衛星打ち上げを目指すと発表しました(出典:スペースワン公式サイトのお知らせ)。

宇宙戦略基金は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)を通じて民間企業や大学の宇宙開発を支援する国の基金です。
固体燃料モータは、固体燃料ロケットの各段で推進薬を燃やして推力を生む部分を指します。

地上に水平に固定された固体ロケットモーターが燃焼ガスを噴き出す試験の様子
NASAが行った固体ロケットモーターの地上燃焼試験。固体燃料モータが推進薬を燃やして推力を生む様子を示す参考写真で、カイロスの機体ではありません。 Credit: NASA

採択された事業は、その製造にロボット技術を取り入れ、打ち上げの回数を増やせる作り方へ変えることをねらったものです。
4号機がいつ打ち上がるか、今後どれだけの頻度で打ち上げられるかは、現時点では決まっていません。

FAQ

カイロスロケットの次の打ち上げはいつですか?

2026年8月30日の原因報告の時点で、4号機の打ち上げ日は発表されていません。
スペースワンは、静電気への対策とまだ飛行で確かめていない項目の検証を行ったうえで、早期の打ち上げを目指すとしています。

カイロスロケットはどれくらいの重さの衛星を運べますか?

スペースワンが公表している能力は、高度500km・軌道傾斜角97度の太陽同期軌道へ150kgです。
3号機では、約70kgの小型衛星1基と3Uキューブサット4基の、計5基を一度に載せていました。

まとめ カイロスで分かっていることとまだ決まっていないこと

分かっていることは次のとおりです。

  • 固体燃料3段式に液体のキックステージ(PBS)を載せた全長約18mのロケットで、太陽同期軌道へ150kgを運ぶ能力を持つ
  • 2018年設立のスペースワンが開発・打ち上げを担い、電子機器・推進系・建設・金融など業種の違う企業が出資している
  • 和歌山県串本町の専用射場スペースポート紀伊から打ち上げる
  • 3回の打ち上げはいずれも飛行中断となり、原因は推進薬の性能予測、1段目ノズルのセンサー、安全システムの通信と、毎回別の箇所だった
  • 3号機の原因への対策が示され、宇宙戦略基金の補助金交付や2028年の打ち上げを目指す覚書も発表されている

まだ決まっていないのは、4号機の打ち上げ日です。
3回の中断で見つかった原因がひとつずつ潰されていった先に、4号機の飛行が続きます。

出典

ほしまる
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